失敗しない結婚式での外注カメラマンの持ち込み方
ネットで話題のあのカメラマンや、友人の結婚式で出会ったあのカメラマンや、カメラマンの友人などお願いしたいカメラマンが既にいる。
素敵な結婚式場を見つけて契約したけど、見せてもらったアルバムがあまり好きになれなかった。
色々な理由でカメラマンを持ち込みたい時ってありますよね?
会場によっては持ち込みNGというところもあるので、既に契約してしまっている場合はNGと言われたら難しいかもしれません。
そういった事情を知っている方は会場見学に行った際に「カメラマン持ち込みできますか?」と事前に確認を取ってから契約されているかと思いますが、会場側から「持ち込みできますよ」と言われてもそのまま鵜呑みにせず、まずは持ち込み料が発生するのかや、撮影に制限がないか確認が必要です。
ここではそういったありがちな落とし穴を解説して、一生に一度の結婚式の写真をしっかり残せるよう書いていきたいと思います。
目次
スナップカメラマンと型物カメラマン
カメラマンは大きく2種類に分けることができ、これらは基本的に区別して考えておかないといけません。
まずは両者の違いを確認していきましょう。
スナップカメラマン(←持ち込みといえば通常はこちら)
一般的にカメラマンを持ち込む場合はこちらが該当します。
結婚式のカメラマンといってほとんどみなさんが想像されるのもこちらです。
新郎新婦に付き添って外観やメイクルーム撮影から始まり、披露宴後の家族写真や新郎新婦ツーショットの写真までを一通りドキュメント撮影するカメラマンです。
カメラを首や肩に2台ぶらさげて走り回ってたくさん写真を撮ります。
何百枚も写真のデータをくれるのはこちらのカメラマンです。
カメラマンは星の数ほどいます。
また個人でやっている人、基本個人だけどチームも作ってやってる人、手数料を取って派遣している撮影会社など様々です。
持ち込みといって想像されることが多いのは個人のカメラマンでしょう。
型物カメラマン
スタジオなどでかちっとした親族集合写真などを撮影するカメラマンです。
撮影した写真は六つ切というサイズでプリントされたものが納品されますが、データは付かないことが多いです。
式中や披露宴などの撮影は行いません。
これだけをやっている持ち込みカメラマンはあまり聞いたことがありません。
基本的にはそれぞれ別もの。でも兼任の場合もある。
型物撮影とスナップ撮影を必ずしも同じカメラマンがするわけではありません。
多くの場合はそれぞれ違うカメラマンが撮影しています。
その理由は機材の違いです。
型物撮影は大型のストロボを設置して撮影するので、その設置や撮影後の片付けなどをする時間が取れないことが主な理由です。また時間があったとしても撮影後にその機材を挙式中や披露宴会場などにも持って移動することは現実的には不可能に近いです。
ただ近年ではカメラ機材の進化でそういった大型のストロボを使用しなくても撮影ができるようになってきました。
撮影する環境にも左右されるので一概には言えませんが、スナップカメラマンがそのまま自分の機材で型物撮影までを兼任することもあります。
その場合はデータをもらえることが多いので、プリントだけで数万円払うよりお得になるケースが多いです。
カメラマンを外注するなら型物もお願いするとお得
上記の理由からスナップと型物は両方とも外注してしまった方がお得ですし、写真のクオリティも一定に保たれますし、別々に考えなくて良いので分かりやすいですよね。
ただし会場によっては型物は会場専属カメラマンじゃないと撮影できないなど制限がある場合もありますので事前に確認が必要です。
また持ち込みカメラマン側にも後から追加料金がかかったりすることのないよう事前に型物写真もお願いしたい旨を伝えておきましょう。
持ち込みカメラマンのメリット・デメリット
メリット
・自分が本当に気に入っているカメラマンにお願いできる
式場であればカメラマンを選ぶことができないか、選べても別途指名料金が発生することがほとんどです。持ち込みの最大のメリットは自分の好きなカメラマンにお願いできることでしょう。逆に言えば、ただ単に安い持ち込み業者にお願いしてカメラマンを指名していない場合は金額以上のメリットは期待しない方が無難です。金額面で安く済ませられればクオリティや多少のミスには目をつむる覚悟をしないと後で後悔することになるかもしれません。
ホームページやInstagramなどで本人が撮影した写真で実力を確認した上でお願いできる。結婚式の写真撮影という商品は、事前に物が見れないのに高額という非常にリスクのあるものです。せめてこれまで撮影された写真が確認できた上で依頼するという、言ってしまえば当たり前の流れを踏めるのが最大のメリットではないでしょうか。
・式場に頼むより安く、プランも柔軟。
式場に比べ安いところが多いです。
式場に依頼すると多くの場合、
新郎新婦
↓
式場
↓
撮影会社
↓
カメラマン
と依頼が下に下に降りていき、それぞれでマージンが取られます。紹介手数料みたいなもんですね。
下の階層にいるほど、自分で広告を出したり、営業したり、事務手続きをしなくて済むようになるのでその分手数料を差し引かれるわけです。
この仕組みがあるのでカメラマンが直接依頼を受ける場合は式場に依頼するより安く提供できるのです。
また、式場に頼むとアルバムを必ず頼まないといけないところが多いですが、外部のカメラマンの場合はデータのみも依頼できるケースがほとんどです。これによってさらに安く済ませられる場合が多いです。
・事前に本人に会って話せる
式場にお願いすると事前に当日撮影を担当するカメラマンに会えることはほとんどありません。式場によっては別途有料ですがカメラマンを指名して打ち合わせもできるプランもありますのでそちらを利用するのもいいでしょう。
持ち込みカメラマンの場合は事前に打ち合わせしたり、細かくやりとりしたりできる場合も多いので当日初めましてということもほぼありませんので安心して任せられます。
ただし持ち込みといっても会社に依頼する場合は、個人のカメラマンに直接依頼する場合と異なり事前に会えなかったり、誰が来るかわからなかったりすることもあるので確認が必要です。
デメリット
・持ち込み料や遠方出張料が発生する場合がある
式場によってはマージンが受け取れなくなる代わりに持ち込み料という名目で料金を請求されることもあります。またカメラマンが遠方の場合など出張費がかかるケースもあります。事前に確認されることをオススメします。
・撮影に制限がある場合がある
よくあるのはメイクシーンやリハーサルが撮れない、式中は祭壇には上がってはいけないといった制約です。限られた時間の中で流れを妨げないように進めた式場側としては制限を設けていたりします。しかし、専属カメラマンなら撮れるというような場合は写真撮影すること自体に問題があるわけではないので、交渉すればOKになるケースもあります。
・個人の場合カメラマンが事故などに遭ったらアウト
万が一ではありますが、そういう可能性もなくはないと思っておきましょう。
式場のカメラマンであっても同じことですが、個人ではなく会社に依頼をしていれば代役が見つかる可能性もあります。
会場専属カメラマンのメリット・デメリット
メリット
・手配が簡単
アルバムさえどれにするか選べばあとは全てお任せできるので時間や手間が少ないです。しかし、逆に考えれば用意されたプランから選ぶしかないとも考えられます。写真に特にこだわりがなく、予算も余裕がある場合は式場に頼んでしまった方が早いでしょう。
・式場内での立ち回りに慣れている場合が多い
全員ではありませんが、そういうカメラマンが多いです。毎週同じ式場で撮影しているカメラマンであれば進行を妨げずスムーズに撮影してくれると思います。ただ、慣れているということと、写真の上手い下手は別問題なので分けて考えましょう。
・撮影場所やシーンの制限が少ない
ここは専属である最大のメリットです。撮らないことには残らないのが写真ですから、絶対に撮ってほしいシーンが持ち込みカメラマンだと制限されるようなら専属に頼むしかありません。しかし先述したように、どうしても持ち込みカメラマンに撮ってほしい場合は式場に交渉してみましょう。
デメリット
・費用が高い
先述のようにマージンが発生する関係で料金が高い傾向にあります。
・カメラマンを選べない場合がある
式場によっては別途有料で指名できるプランが用意されている場合もあります。時代の流れでそういった会場が増えてきている印象もあります。ただ、まだまだカメラマンを選べない式場もあります。
・その日デビューする人や本業ではない人に当たる可能性がある
指名ができないとなると誰が撮影に来るかわからないので、デビューしたての人や、苦手な感じの人など、期待していたようなカメラマンでなかったとしても多少は我慢せざるを得ません。だからと言って、写真が良くないと決めつけられるわけでもありません。数ヶ月後に届いて見てみてからあれこれ考えても時間は戻りません。そういったリスク込みで依頼しているという認識を持ちましょう。
金銭的理由以外で持ち込まない方がいい場合もある
ほとんどの方は何か理由があってカメラマンを持ち込みたいと思ってこの記事をご覧になっていらっしゃると思いますが、逆に持ち込まない方がいい場合もあります。
Masukoも持ち込みカメラマンとして出張撮影に行くこともあれば、逆に提携会場で持ち込みカメラマンを目にすることもあります。
持ち込みNG会場はやめた方がいい
両者を体験している人間としては、ここの会場は持ち込みやめた方がいいなぁと思うこともあるんです。
それは持ち込みお断りと謳っている会場です。
「え、何を当たり前のことを」
と思われるかもしれませんが、実はゲストのフリをして持ち込みNGの会場で撮影を受けるカメラマンは結構いるのです。
探してみるとホームページにしっかりと「持ち込みNG会場でも撮影できます」って書いちゃってるところもあります(汗
いたちごっこの会場と持ち込み業者
少し角が立つ話になってしまうのですが、カメラマンの持ち込みってなんでこんなに厳しいかご存知ですか?
それは会場がカメラマンを持ち込まれると中間マージンが取れなくなってしまうのと、いつものメンバーで仕事する方がスムーズだからです。
会場は中間マージンをもらうかわりに新郎新婦へは建物の使用料やプランニング料金などを請求していないのです。
持ち込み料金を取ることでカメラマンの持ち込みを許可する会場もあります。
それでも阿吽の呼吸でやりとりができるいつものカメラマンでないと会場側としては不安があったりするわけですよね。
事実、意思疎通がしっかりとれずに当日のスケジュールに支障をきたすといったこともないわけではないんですよね。
そういうことが1回でもあると、会場側としてはそういう防御線を引きたくなるのでしょう。
決して持ち込みを認めない会場だけが悪いわけではなく、持ち込みカメラマン側に問題がある場合もあるのです。
ただ一律に持ち込みは認めないとやってしまうと新郎新婦側からすればメリットがないわけで不満にもなります。
持ち込み業者側も一方的に断られるだけで納得できず、ゲストに紛れて撮影するといったことが起こってしまうわけです。
そうすると以前実際にあったように10万以上するカメラを持ってたら業者とみなして持ち込み料金を請求する、なんてアホらしいことになるんでしょうね。
せっかくの晴れの日にこんなイザコザ抱えたくないでしょうし、無理やりカメラマン潜り込ませてる罪悪感が出ちゃったりして気持ちの良いものじゃないですよね。
ゲストとしてでは撮影できない支度シーンや親族紹介や二人っきりのチャペルでの写真、挙式リハーサル、全員集合写真などを結局式場専属カメラマンにお願いすることになり料金も倍になってしまいます。
撮った写真だって友人に撮ってもらったと一生嘘をつき続けないといけなくなりますし、カメラマンは自分のウェブサイトにだって載せられません。
それにゲストのふりしたところで動きや機材なんかで周りはみんなわかってます。
声を大にして言えないだけです。
それらを考えた上でも持ち込みたいという場合は止めませんが、少しモヤモヤが残ってしまうものなのでそこだけちょっと辛いです。
持ち込みOKの会場なら大好きなカメラマンを持ち込もう
ということで持ち込みOKの会場であれば外部から気になっているカメラマンを持ち込むのが良い場合が多いです。
上記メリット、デメリットから言える一番の理想は、大好きなカメラマンが自分の契約した会場でたくさん撮影経験があるという状態です。
しかし、現実的には星の数ほどある会場の全てで撮影経験のあるカメラマンなどいません。
そんな中でも腕のいいカメラマンの腕の良さを発揮させるためには、カメラマンを自由にしてあげることです。
常識の範囲内であれば制限なく撮影できる環境がありさえすれば、きっと選んでくれたあなたに誠意を尽くそうとカメラマンはがんばってくれるはずです。
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